マインドトーク洞察法「各技法の解説」北山喜与
マインドトーク洞察法(マインドトーク諦観法、マインドフルネス&アクセプタンスの実践法)には、下記のような各技法があります。
各「技法」の重要事項をあげ、それを分析することで、その何が「効果」を挙げているのかを明確します。
過去の東洋思想・行法にルーツのあるものは「源泉」として付記しておきます。
1.各技法共通「思いを払う」
①技法:一瞬一瞬の思いや考えが、こころをどのように支配しているかを観察する。どのような内容であっても、気づいたらすぐ、呼吸に意識を戻す。
②効果:注意集中力(マインドフルネス)を高め、より深い瞑想へと導く。ありのままの自分を見ることができ、受け入れることができるようになる(アクセプタンス)。もの
ごとに優先順位を立てて、対処できるようになる。思いや考えによって歪められた現実か
ら解き放たれ、自由になる。思いや考えに振り回されることなく、自分の人生を自分で管
理することができるようになる。
3.静坐瞑想法
①技法:静坐し、呼吸に意識を集中する(マインドフルネス)。呼吸のその瞬間に起きる全ての思いや考えを受け入れる(アクセプタンス)。
A. 静坐瞑想の応用「あるがままの意識と共に坐る」の方法
B. 静坐瞑想の応用「呼吸と共に坐る」の方法
C. 静坐瞑想の応用「呼吸と体の一体感を味わいながら坐る」の方法
D. 静坐瞑想の応用「音と共に坐る」の方法
E. 静坐瞑想の応用「こころの中の思いと共に坐る」の方法
②効果:精神を安定させる。深いリラックス状態をもたらす。ものごとを広い視点で見る眼や洞察力を取り戻す。“いま”のあるがままを、穏やかに受け入れることができる。今いる場所に存在することに価値を見出す。
③源泉:坐禅
5.ボディー・スキャン
①技法:他の瞑想の基礎である。体の各部位に意識を集中する(マインドフルネス)。
②効果:一定の時間集中することができる。注意集中力と穏やかさを学ぶ。体の感受性を高める。思い通りの場所にエネルギーを向けて、注意を集中する能力を高める。筋肉の緊張を解く。自分の身体に対する考え方が変化し、自分の体のあるがままを受け入れることができるようになる(アクセプタンス)。
7.歩行瞑想法(歩く瞑想)
①技法:歩いているという一歩一歩の足の体験と呼吸に注意を集中する(マインドフルネス)。その場に存在しているということを完全に意識しながら歩く。
②効果:物事の本質がありのままの姿にあるということが見えてくる(アクセプタンス)。単調な“歩く”ということを実り多いものにすることができる。
③源泉:経行、托鉢